記事一覧

格手 2012年1月

今日は寒風吹きすさぶ中、屋外での格手(散手)講習を行いました。

●よかった点
ここしばらく招法(仕掛けから極めまでの一連の流れ)の基本を集中的に練り込んだので、自分の攻め手にある程度の自信というか実感が着いてきた様子。

その為、「どう攻めるか解らない→無為な見合い→打つ手が無くなり仕方なく攻める→双方同時衝突→膠着」というありがちなパターンが減り、(現段階として)健全な攻防練功としての体裁が整ってきた。

門派の標準的な招法が出来るようになってきた事により、逆説的に各自の個性的な技が明確になってきた。今後はこれを伸ばしていくようにしたい。


●課題とする点
どうしても攻める時に相手と僅かに中心を外して踏み込んでしまう。ここは少林拳の最大特徴である「拳打一条線」、即ち「進攻は最短距離を通って一直線に」と大きく関わる部分なので非常に重要。

本能的・習慣的に相手との中心を外してしまう=譲ってしまう・体を開いてしまう・顔を背けてしまう(下を向くも含む)等々の症状。套路訓練と招法の基本を通じてメンタル面を練り込み、しっかりと相手の中心と自分の中心を合わせられるように。

実戦に於いても(実戦でこそ)、節奏(メリハリ)を大切に。ライト、フルコンタクトに関わらず、極める動作は極める。例えば打撃に於いて、相手が格下で当て止め(加減)する場合でも、インパクトの瞬間の発力は必要。後は爆発の出力の大小と距離で加減をすればよい。

節奏について。套路と同じく、実戦でも少林拳独自の節奏(攻防リズム)をまず身に付けるように。これが出来て次に、各自の個性を活かした独特の攻防を展開できる。これも套路訓練の強化で身に付けられる。

ファイル 152-1.jpg
「シャモの喧嘩」にならないよう。その時々の訓練意義をよく考えて……。
いや、軍鶏の様に、一心不乱に専心して闘えればいいのかな?


昨年前期、後期と二班に分けて格手の基本を講習してきましたが、やっと今回から自由攻防の訓練に入ることが出来ました。

かつて私が中国で武術を教わった時には、まず套路(一人で行う型)をやり、そのあと対打(二人で行う型)をやり、あとは「勝手に打ち合え」とばかりに実戦訓練に放り込まれるという、有る意味乱暴な教え(?)を受けて来ました。しかし、やはり現代日本では段階的な学習方法が必要と考え、一年をかけて格手の原則を講習してきました。

とはいっても、初期段階の道筋を付けただけで、基本的な方法・概念が解れば後はやはり同じ事。本番はこれからです!

春節

23日は中国の春節(旧正月)だったので、王宗仁師父や劉振傑、宋双平などに拝年の電話をかけました。

皆さん家族で餃子を食べ、昼は外に遊びに行ったりと、電話越しにも現地の晴れやかな雰囲気が伝わってきて、こちらも楽しい気分になりました。

ファイル 151-4.gif

25日(水)の荻窪教室終了後には、新年会を行いました。

場所は荻窪駅近くの「胡同101」。中国の北方と南方風味+αがミックスした、なかなか美味しい料理のお店で、お値段もリーズナブルです。

丁度23日が中国の春節だったので、皆で餃子を食べ、その他も沢山の種類を注文して満腹になりました。

祝朋友們新年快楽、万事如意、身体健康、工作順利!

ファイル 151-1.jpg

ファイル 151-2.jpg

ファイル 151-3.jpg

節奏 (ジエゾウ) 

今年の武術班・健身班・荻窪教室共通のテーマは「節奏 (ジエゾウ)」に決めました。

節奏とは直訳すれば「リズム」の事ですが、武術的には動作の緩急、強弱、動静、呼吸など複合的な意味を持っています。

あくまで私の経験から言いますと、日本人は武術を学ぶとき、この節奏が苦手な人が多いようです。では中国ではどうかというと、例えばある師匠に就いて一群の生徒たちが学ぶとき、各人のレベルに応じて動作の上手い下手はありますが、反面どの人の動きにも、教わった師匠もしくは練習している一門の風格を示すような、共通した「節奏感(ジエゾウガン)」が存在しています。ですから全体的に一本筋の通った印象があり、一年や二年の拳歴の人でもそれなりに雰囲気のあるよい拳を打っている事が多いです。

逆に日本人は、ひとつひとつの動作については正確性を追求するものの、節奏についてはあまり顧みる習慣がないようです。そのため動作に外見上の大きな間違いはないのですが、節奏がおかしいためにどことなくちぐはぐな感じがして、同時に何か大事なものが欠けている印象を受けてしまいます。

実際、套路というものは単に動作のカタチや順番を覚えてそれを連続で打つだけではなく、そこに含まれる緩急、強弱、進退、動静、呼吸など、独特の節奏感覚を身に付ける事にこそ大きな意味があります。

節奏を身に付ければ全体的な上達は早くなりますし、しっかりとした自分のリズムを持っているという事は対人の攻防でも大いに有利に働きます。

そんな訳で今年は「節奏」を意識して練功内容を進めていきます。
これで当会の生徒達は化けるかどうか?
これから一年、どう変化・進歩していってくれるか楽しみです。

研修旅行写真と動画

ファイル 147-1.jpg

既に去年の話になってしまい、大変お恥ずかしいのですが……。
活動記録に昨年10月に行った少林寺・登封研修旅行の写真&動画を遅ればせながらアップしました。

伝統少林拳を取り巻く現地の雰囲気が、少しでも伝われば幸いです。

初練功会

昨日は武術班・健身班の初練功でした。

●健身班
今年から7歳の男の子、4歳の女の子、お母さんの三人が新たに加わり、また武術班から2人の参加があり、新年から賑やかで楽しい練功となりました。

準備体操から始まり、足上げなどの基本功の後、全員で連環拳。その後はそれぞれに分かれて通臂拳や小洪拳、炮拳などの套路を練りました。久しぶりの練功でしたが、皆思ったよりよく動けていたのでほっと一安心。また来週から続けて進めていきましょう。

新しく入った三人も、基本動作で道場を行ったり来たり、よく頑張りました(少年少女の練功を見てくれた武術班のTさん、Nさん、有り難うございました!)。

それと今年から健身班は一部メンバーが棍の学習を始めるので、まずは簡単な手慣らしの動作を二つばかりやってみました。まずは遊びのつもりで沢山棍に触れ、新しい道具の感覚に慣れるとよいでしょう。

●武術班
基本功は各自で行い、その後全体で套路を通しで2回ずつ、連環拳、小洪拳、炮拳、長護心意門拳などを打ちました。少しゆっくり目で節奏(緩急・強弱などのリズム)を意識すると共に、姿勢及び目線の安定を気を付けることをテーマとしました。

今年から一念発起(?)して久しぶりに復帰&健身班から武術班に移籍したIさんは、この日はひたすら連環拳を練りました。久しぶりに身体を動かすのは気持ちよかったと思います。今日は全身筋肉痛かも知れません(笑)。

後半はいくつかのグループに分かれて練功。陸合拳の対打を研究したり、格手(実戦)の歩法を練ったりして、最後にS教練と高校生I君の2人と軽めの自由攻防を行って終了しました。

せっかく練功会で人が集まっているので、今年も出来るだけ対人練習を積極的に行っていきたいと思います。

真・初打ち

ファイル 145-1.jpg

今日は年賀状の追加を投函しに行ったついでに、近所の公園でひと打ち。

長護心意門拳、七星拳、磨溝小洪拳、老洪拳、心意把と一式一式を丁寧に、心を込めて打ちました。

今日も気持ちの良い日本晴れ。

はじめは少し肌寒かったものの、ひとつ套路を打ち終わる頃には身体はホカホカ。

今日で三が日も最終日。何となく正月休みでぼーっとした頭が、打つ毎にクリアになっていくのがはっきりと実感できました。心地よい疲れと共に、身体の内側から新たな活力が湧いてきます。これも武術のもたらす「福」のひとつですね。

のんびりした正月を過ごし、充電完了。これからまた気合い入れて活動開始です。

今年は内外共に積極的に活動していく計画です。門内でも新しいコトを始めていくつもりですし、公開の講習会などもできればと思っております。

武林の皆さま、このブログを見て下さっている皆さま、本年もよろしくお願いいたします。

謹賀新年

ファイル 144-1.gif

新年明けましておめでとうございます。

今年一年が、皆さんにとって健康で楽しく、
活気のあるものになりますように。

干支の龍の様に、強く、昇り調子でありますように。

本年もよろしくお願いいたします。

忘年会

昨日は当会の練功納め&忘年会でした。
まずは屋外で練功、そしてミニ表演会。
そして会議室に移動して当会初(?)の座学。
そして最後に忘年会。

今年は業務やその他諸々の影響で参加できない人も多くいましたが、それでも「久しぶり!」や「おめでとう!」、「珍しい!」の人などが結構集まり、大いに盛り上がりました。

幸い天気も雲一つない絶好の練功日和。ただ皆で集まって練功をするという簡単な事でも、皆同じ拳を練る同好の士。和気藹々と楽しい時間を満喫できました。

また来年もちょくちょく、こういった皆で集まって遊んだり拳を打ったり、飲んだりする機会を設けていきたいと思います。

……遊ぶのに夢中で全然写真を撮っていなかったのが唯一の残念!仕方ないので10月の少林寺(登封)研修旅行の帰りに寄った、北京動物園のパンダ(ダラけモード全開)写真をどうぞ。
ファイル 143-1.jpg

格手

昨日は通常の練功時間内の最後に珍しく格手を行いました。格手とは散手とも言い、自由攻防の練習、実用法です。

自由と言ってもまだまだ皆格手初心者ばかり、月に一度の講習でやっとこ攻防の基礎を学んだレベルです。ですからその時々で色々と制限や加減を加えて練習しています。


●よかった点
単独での歩法(前進・後退・左右転身)が前よりスムーズになって来ている。足がもつれることは少なくなって来ている。今後更に熟練し、自在に移動できるようになれば良し。

安全に対する意識が定着して来ている。相手のレベルを見て力が加減できる。その時々の練功の目的を理解し、それに見合った動きが出来る。

相手をよく観察する意識が持て始めている。おかげで不必要な同時衝突→膠着は減った。

●今後の課題
練習した招法が出ない。場当たり的な単発の突き蹴りが多く、技の「極め」までいかない。套路のように何も考えなくとも一連の技が出るように、まず今の段階では自分一人で行う動作の熟練が必要。

目線が散漫。相手の枝葉末節の動きにとらわれて、目線が一定していない。相手の中心を常にとらえ、最短距離を直線で攻めるという少林拳最大の特長を、今後徐々に体現していかなければいけない。これも套路練習時に改めて意識する必要がある。

ファイル 140-1.jpg

練功の最後に、画像のような簡易的なヘッドギアとグローブラップという薄手でナックル部分に衝撃吸収ジェルが入っているグローブの組み合わせで、教練二人と試験的に軽い攻防を行ってみました。結果としてはなかなかよい感触でした。

頭部を保護する防具も、スーパーセーフやキャッチャー面タイプのように顔面を完全に覆うタイプですと、ひとつは顔から防具までのの距離が実際よりもやや遠いため、距離感が気持ちが悪い。それと、安全性が高い故に、相手の攻撃を受けることに対する緊張感が失われやすいという欠点があります。

またグローブに関しては、やはりあくまでも素手に近い感覚で、中国武術ならではの技術が使えるようにしたいという事。総合格闘技ようの指出しグローブも使った事がありますが、やはり「いかにもグローブ」という感じがして、動きが雑になってしまう。

そんなこんなで色々と試行錯誤しているのですが、今回の組み合わせは、武術としての緊張感と、安全性との折り合いを考えてもなかかなよい選択でした。基本ライトコンタクトで、ガチガチの打ち抜きは禁止という条件ですが、それでもある程度の力と勢いで打った拳についてもグローブラップに仕込まれているジェルがよく効いているようで、安全感は保たれていました。また同時に突きを「当てた」、「食らった」という感覚は割とリアルに得られていたようです。

これからしばらくこのスタイルでやっていこうかと思います。

2011年 中国(登封)研修旅行 その7

●10月28日 王宗仁師父

いつものように朝5時半起床、6時頃から練功を開始する。空はまだ明るくなりきっていない。学生達は軽くランニングをして、圧腿。それから基本功をやって身体を温める。こちらはその間に自分の拳を2,3本打つ。

ファイル 139-1.jpg
ファイル 139-2.jpg

しばらくすると師父が降りてこられる。登封に来てから毎朝、師父の指導を受けてきたが、今日が最終日だ。ひとりずつ、師父の前で拳を打ち、今回学んだ成果の検査を受ける。

今回師父より教えを受けた拳は、基本的に殆どが学習済みの套路である。新しい套路をいくつもやれば彼らにはいい「お土産」にはなるだろうが、それはせず。新内容の学習は本当に必要なもののみに留めた。「むやみに拳を数多く覚えても実力が付かないし、意味がない」というのが師父の変わらぬ考えだ。そういう訳で「いま持っているもののレベルアップ」が今回の実質的なテーマであったと言えよう。

最終試験はと言うと、「皆それぞれ少なからぬ収穫がある」という事で合格。私の目から見ても、ここ数日間での皆の進歩振りは実際目を見張るものだった。

やはり毎日毎日、師父の動きに直に触れ、教えを受けたのは大きい。登封に拳師は数多くいるが、ある者は「教えられるが、打てない」、またある者は「打てるが、教えられない」。伝統少林拳に精通し、かつ実際にこれだけのレベルで打ってみせられる拳師は実際そうそう居るものでなないのだ。

ファイル 139-3.jpg

師父も孫弟子達のために、何度も示範動作を打ってくださり、皆その動作のひとつひとつ、架勢の正確さ、転身の素早さ、発力の強大さをしっかりと脳裏に焼き付けた。また師父は彼ら一人一人に、現在本当に大切と思われる問題を気付かせ、同時に必要なアドバイスを与えてくださり、これは今後の彼らの練功において大いに助けになるだろう。

こうして今回の研修旅行の主たる日程は無事に終了した。「お土産無し」と言ったが、実際はそれぞれ多くのものを持ち帰ることが出来たと思う。あとはその成果をしっかりと保持し、雲散霧消しないように練り込むのみだ。彼らが帰国後、どのように変化していくかが楽しみである。

ファイル 139-4.jpg

ページ移動